今日、祖父フクヲは病院を退院し、私の父が運転する車でホームへ帰りました。
喘息、尿閉、血栓症と、3つの病院を転々とし、約2カ月間の入院でした。
最後の血栓除去術後の経過も順調でしたが、実は退院直前になって、思いもよらぬ宣告を受けました。
「肝臓癌」です。
どんなことがあっても、普段辛さを訴えない祖父が、この入院中に腹痛を訴えました。
検査をしたところ、肝臓に癌があることが分かりました。
(肝臓癌では、通常腹痛の症状が出ないので、運良くと言うか、たまたま見つかったという感じなのですが・・・)
しかし、高齢であることなどから、治療にはリスクが大きいということで、治療はせず、あとは住み慣れた場所に帰って過ごすのが一番良いだろうということで、今回の退院となりました。
祖父には全て告知済みです。
医師からは、腫瘍は1年後にはかなり大きくなっているであろうこと、今後大出血を起こす可能性があり、その場合救急車で今の病院に搬送しても、着くまでには間に合わないであろうこと、今後黄疸などの症状も出てくるであろうことなどが、説明されました。
祖父がこのような状態になって、本当に悲しい気持ちでいっぱいですが、本人が一番寂しい気持ちでいると思います。
それを思うと、あとの残された時間を、できるだけ多く会いに行って、楽しい時間を共に過ごしたいと思います。
今日、母から電話でホームに帰ったときの祖父の様子を聞きました。
ホームのスタッフの方達は、とても温かく迎えてくれ、夜勤の人も残って祖父の帰りを待っていてくれたそうです。
祖父の表情も、ホームに着いてから一気によくなったそうです。
それを聞いただけでも、本当に安心しました。
明日、会いに行って来ようと思います。
孫のマメコ記す
※注:写真出典「Wikipedia Hepatocellular carcinoma」
コメント
とりあえず退院できてよかったですね。北海道はこれからしばらくの間とても良い季節になることでしょうから、生活を楽しまれたらよいと思います。
私も去年大腸がんの手術を受けましたが、そのことで、家族や周囲の人々との関係はより深まり、暖かいものになったような気がします。フクヲさんを中心に、マメコさんのご家族もより絆が強くなることでしょう。それがフクヲさんの「余生」をより幸せにします。
ともあれ、できるだけ苦痛がすくなく、楽しい日々を過ごされますようにお祈りいたします。
☆なべさんへ
いつも心より気遣って頂き本当にありがとうございます。
なべさんの仰られているように、残りの余生を家族の絆が感じられるような幸せな時にしたいものです。
今日、祖父に会いに行ってきましたが、かなり体が辛いらしく、起き上がることもできませんでした。
帰り際にありさの手を握ってようやく笑顔が見られました。
祖父は、今はひ孫の顔を見るのが一番の楽しみになっています。
そして、ここのホームのスタッフの方たちが、本当に心から接してくれるので、それが祖父にも伝わって、ホームに戻って来てからの顔つきは穏やかになりました。
そういった面でも最後の時をここで過ごせるのは祖父にとって、幸せだと思っています。